令和6年4月1日に改正施行される「労働条件明示」について、今回のコラムでは「無期転換申込機会の明示」「無期転換後の労働条件の明示」を解説いたします。

1.無期転換ルールとは
そもそも「無期転換ルール」とはなんでしょう?ここでは簡単に説明させていただます。
無期転換ルールとは、同一の使用者(企業)との間で、有期労働契約が5年を超えて更新された場合、有期契約労働者(契約社員、アルバイトなど)からの申し込みにより、無期労働契約に転換されるルールのことをいいます。
有期契約労働者が使用者(企業)に対して無期転換の申し込みをした場合、無期労働契約が成立します(使用者は無期転換を断ることができません)。
図で表すと以下のとおりとなります。(参照元:https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001156048.pdf)

2.改正内容
改正によって使用者に義務付けられたのは
・「無期転換申込機会の明示」
・「無期転換後の労働条件の明示」
です。

すなわち、有期契約労働者については①無期転換の申込機会がある②無期転換後の労働条件を明示することが新たに加わったということです。
厚生労働省のモデル労働条件通知書では
【労働契約法に定める同一の企業との間での通算契約期間が5年を超える有期労働契約の締結の場合】
本契約期間中に会社に対して期間の定めのない労働契約(無期労働契約)の締結の申込みをすること
により、本契約期間の末日の翌日( 年 月 日)から、無期労働契約での雇用に転換することができ
る。この場合の本契約からの労働条件の変更の有無( 無 ・ 有(別紙のとおり) )
と記載されています。これを使うとよいでしょう。

なお、無期転換後の労働条件を決定するに当たって、就業の実態に応じて、正社員等とのバランスを考慮した事項について、有期契約労働者に説明することについては努力義務となっています。

以上3回シリーズで「労働条件明示」ルール改正についてご説明してまいりました。
改正対応を誤るとトラブルにつながる可能性がありますので、お早めに準備することをおすすめします。