2月5日に労働政策審議会 職業安定分科会 雇用環境・均等分科会 同一労働同一賃金部会が、平成30年11月27日以来約6年3カ月ぶりに開かれました。
これは、令和2年4月1日施行の「働き方会改革関連法」において5年後を目途として「改正後の各法律の施行の状況等を勘案しつつ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」によるものです。

働き方改革関連法によるパートタイム労働法・労働者派遣法の改正により、雇用形態に関わらない公正な待遇の確保として
1.不合理な待遇差を解消するための規定の整備
2.労働者に対する待遇に関する説明義務の強化
3.行政による履行確保措置及び裁判外紛争解決手続(行政ADR)の整備
が施行されましたが、1.については履行確保に向けた取組を一層強力に推進する声が上がっています。
昨今の男女間賃金格差や年金制度の見直しも正規・非正規の待遇差に一因があり、非正規雇用労働者の処遇改善はさらに求められています。
現状・課題(女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム中間取りまとめ(令和6年6月5日))を見ると
・近年労働市場参入が進んだ女性は、非正規雇用の割合が高止まり(女性53.2%、男性22.6%)。
・不本意非正規雇用の割合(女性6.9%、男性15.3%)は減少するも、正規雇用は長時間労働、非正規雇用は雇用が不安定、正規雇用との賃金差、教育訓練機会等に課題。
・年収の壁を意識した就業調整
が挙げられています。
この点に関しての政策的対応の方向性は
・正規・非正規雇用間の賃金差とその理由、キャリアアップに向けた取組(正社員転換等)の状況の点検・分析を促進
・労働基準監督署等における同一労働同一賃金の更なる徹底、「多様な正社員」制度の普及と正社員化の一体的推進
・非正規雇用労働者に対するリ・スキリング支援
などです。

「同一労働同一賃金部会」は3月までに労使関係団体、有識者等からのヒアリングを行い、それ以降個別の論点について順次検討するスケジュールが組まれています。
まだ具体的なことはわかりませんが、私は
➀法的強制力の強化
現在ガイドラインに基づく行政指導は行われているが、罰則がないため強制力が弱いため、罰則付きの法改正
②透明性の向上
企業が「どのような基準で待遇を決めているか」の情報公開
③企業のインセンティブ設計
格差是正に積極的な企業に対する税制優遇や補助金支給
などにより実効性のある仕組みを作っていくことが肝要かと思っています。

今後の部会の情報開示をしっかりフォローしていきますね。