7月19日以来4カ月ぶりに厚生労働省の「労働基準関係法制研究会」を傍聴してきました。
今回第14回の研究会は、資料「議論のたたき台」に基づき、各委員の先生から様々な意見が出ました。

検討の4本柱は
(1)労働基準法における「労働者」について
(2)労働基準法における「事業」について
(3)労使コミュニケーションについて
(4)労働時間法制の具体的課題について
です。

2時間の研究会の中で先生方から活発な意見がなされたのは(3)の中の「過半数代表者の機能強化」についてでした。
とりわけ「選出手続」「人数」「任期」などは興味深く聴くことができました。

中小企業ではいまだ使用者が実質的に指名していることが多く、選出したまま過半数代表者がその事業所から異動しても古い労使協定書がそのままのケースが見受けられます。
先日ある労務相談先から、賃金控除協定が古いままで控除項目も見直ししていないので、新たに結び直したいと依頼がありました。
聞いてみると、古い協定の過半数代表者はだいぶ前に退職していました。
36協定などは毎年締結して、労基署に届けなければならないのですが、届出が不要な労使協定は締結したまま実質的に放置されていることが多いものです。

また、過半代表者は労使協定の締結の手続きごとに選出されるのが基本ですが、任期も明確に決めないまま、一定期間選出手続きを踏まないまま、その過半数代表者が労使協定に署名捺印しているケースも散見されます。

このような誤った運用は、労働者の過半数代表者の不適正な選出に問題がある一方、選出された労働者の責任・負担の重さにも原因があります。
研究会では「複数代表制」「補佐者指名」や「外部からの相談支援」などの提言がありました。
まずは過半数代表の改善策を実施していくことが必要で、私としても先を見越して、顧問先などに適正で有効な労使の在り方を提案していこうと思いました。

過半数代表者以外では「勤務間インターバル」が意見も多く、インターバル時間は11時間が委員のみなさんの意見は一致していましたが、「導入可能な十分な調査と時間」「措置義務や配置義務」など様々なコメントがありました。
「つながる権利」との兼ね合いで今後も議論がなされ、健康管理とプライバシーの観点から、早い時期に制度導入が進むとよいと思います。

今話題の「在宅勤務で働く日に限って使えるフレックスタイム」や「2週間以上の連続勤務の禁止」については今回はほとんど意見は出ませんでした。