厚生労働省が4月1日に「令和6年度地方労働行政運営指針」をホームページの「大臣官房地方課」に公開しました。
地方労働行政運営方針は、その年度の労働行政の重点課題を示したものです。
各都道府県労働局は、この運営方針を踏まえつつ、各局の管内事情に即した重点課題や対応方針などを盛り込んだ行政運営方針を策定し、計画的な行政運営を図ることとしています。
今年度の概要と主な取組について見ていきたいと思います。
今年度の運営方針は、冒頭の「労働行政を取り巻く情勢」で
「我が国は、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少という構造的な課題に直面する中、足下では、急激な物価上昇に対して賃金の上昇が追いついていない状況にある。
成長と分配の好循環による、物価上昇を上回る持続的な賃上げの実現に向けて、三位一体の労働市場改革の推進や人材確保支援に取り組むとともに、多様な働き方を支えるセーフティネットの構築や労働者の主体的なキャリア形成支援、男女ともに育児に関わることのできる環境の整備等に取り組むことが重要である。」
と述べられているように
昨年度の運営方針に引き続き「少子高齢化」「生産年齢人口の減少」の課題とともに、この1年間の急激な物価上昇に対する賃上げの実現に言及しています。
そのうえで
・三位一体の労働市場改革の推進
・人材確保支援
・多様な働き方を支えるセーフティネットの構築
・労働者の主体的なキャリア形成支援
・男女ともに育児に関わることのできる環境の整備
を重要な取組みとしています。
今年度の施策をまとめると以下のとおりです。

「非正規雇用労働者の処遇改善」が最低賃金・賃金の引上げに向けた支援とともに明記され、また昨年度にはなかった「リ・スキリング」という用語が頻繁に使われるようになっています。
「非正規雇用労働者の処遇改善」については、「人手不足への対応が急務となる中で、短時間労働者が「年収の壁」を意識せずに働くことができる環境づくりを支援する必要がある。 」など積極的な支援策が期待されます。
「リ・スキリング」は、「課題」のなかで「「三位一体の労働市場改革」の一環として、リ・スキリングによる能力向上支援に取り組んで行くこととされている。DX の進展など、産業構造の変化の加速化が見込まれる中、リ・スキリングを含め、労使協働による職場における学び・学び直しの取組を、全国に広めていくことが重要である。」と述べています。「学ばない日本人ビジネスパーソン」にいかに主体的なリ・スキリングを進めていくか注目したいところです。
最後に、今回の施策の中で、「職務給の導入・配偶者手当の見直し促進 」が入っておりました。
「取組」としては、
「職務給等に関する調査研究及びその導入や配偶者手当見直し促進に向けた周知・広報 」。
「職務給の導入や配偶者手当の見直しについて、民間事業者への働きかけを効果的に行うため、リーフレット等による周知・広報を実施する。」程度ですが、個人的には今後の具体的な動きにも興味があります 。
地方労働行政運営指針は全部で31頁程度の内容ですので、お時間があるときに目を通すと良いと思います。

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