前回のコラムでは専門業務型裁量労働制の改正に関して解説いたしました。
今回は「企画業務型裁量労働制」についてご説明してまいります。
1.企画業務型裁量労働制について
企画業務型裁量労働制は、事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査および分析の業務であって、業務の性質上、これを適切に遂行するには、その遂行の方法を大幅に労働者の裁量に委ねる必要があるため、業務遂行の手段や時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をしないこととする業務等について労使委員会で決議し、労働基準監督署長に決議の届出を行い、労働者を実際にその業務に就かせた場合、労使委員会の決議であらかじめ定めた時間労働したものとみなす制度です。
専門業務型が20業務に限定しているのに対し、「事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査および分析の業務」を対象としているため以下のとおり実施要件を厳格にしています。
(1)労使委員会の設置
・使用者代表委員と労働者代表委員から構成される
・委員会の議事録が作成・保存され労働者に周知されている
・委員会の運営規程が定められている
(2)労使委員会の決議
5分の4以上の多数による決議
また、労働基準監督署に決議届を届けること、適用する本人の同意が必要です。
2.法改正内容と実務対応
労使委員会の運営規程に下記②③④を追加後、①②を決議することが必要になります。
①決議に同意の撤回手続きと撤回に関する記録を保存することを追加すること
②労使委員会に賃金・評価制度を説明すること
③労使委員会は制度の実施状況の把握と運用改善を行うこと
④労使委員会は6か月以内ごとに1回開催すること
なお、定期報告の頻度については、労使委員会の決議の有効期間の始期から起算して初回は6か月以内に1回、その後1年以内ごとに1回になります。

②の賃金・評価制度についての説明は制度を変更する場合に、労使委員会に変更内容の説明を行うことを労使委員会の決議に定める必要がありますのでご留意ください。
前回ご紹介した厚生労働省のホームページに解説動画がありましたのでをご参照ください。

